| 研究発表大会 |
 | 奥山文幸さん「七−賢治童話の構成―」 賢治の童話には「七」という数字が象徴的に使われています。その根底には、日蓮宗の「南無妙法蓮華教」という七文字が契機になっていると考えられますが、それだけに止まりません。「七」という数字に執ようにこだわる賢治文学の深層に焦点を当ててみました。
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 | ギータ・キニさん(インド)「宮沢賢治「よだかの星」とインド哲学」 「よだかの星」の中のよだかの行動をインド哲学で解析しています。すなわち「たか」からの改名の無理強いから逃げるのではなく、最後に敢然と立ち向かっていったことがインド的な発想形態と似ているとのことです。よだかは、3段階の階層を経て悟りを開き、ついに幸福の域に達したということです。
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 | アブラハム・ジョージさん(インド)「インドから見た「よだかの星」」 「よだか」の行動を、“よだかのnegativeなプライドの側面”と”原罪の意識”について大別。藤村の『破戒』や非暴力主義のマハトマ・ガンジーを引き合いに出し、作品「よだかの星」はカースト制度の破壊を願うものであるとの考えを披露されました。
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 | ヘレン・キルパトリックさん(オーストラリア)「やまなし」の絵本化 童話「やまなし」には現実と非現実の不思議な調和があります。そして、絵本「やまなし」の中の‘童話’と‘挿絵’の間には、一見関連性がないように見受けられますが、実は大きな相関があることを指摘されておりました。
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 | 安井猛さん「宮沢賢治とパウル・ツェラン−異文化と出会う場所−」 ユダヤ系ルーマニア人のツェラン(1920〜1970)はナチスのホロコーストを生き延びた後、ドイツ語で詩を書いた人です。賢治とツェランを比較して、異文化と出会う場所としての「闇」を見たものである、と結論づけてます。 |
 | 鈴木健司さん[<<ジョバンニ>>の行方・「銀河鉄道の夜」論−キリスト教と仏教−」 ジョバンニのせりふを引用しながら、“ジョバンニが長じてファシストになる可能性”と“宗教的対立(キリスト教と仏教)の美学化”などを論点に据え、「銀河鉄道の夜」の中に見出される可能性を氏独自の視点で論じておられました。
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 | 山根久之助さん「賢治とハーディ−その類似性から見えてくる未来への指針−」 賢治とハーディーの生い立ちと思想から共通点をあげ日本とイギリスの産業革命に立ちあった詩人の社会観をみていきます。 |
 | 岡屋昭雄さん「賢治の宗教思想と慈雲尊者の『十善法語』とのつながり」 明治25年に葛城慈雲の『十善法語』が発行されましたが、この書物が賢治の宗教観に強い影響を与えたようです。二つの論点“慈雲尊者の宗教の特色とその内容”と“『十善法語』と賢治とのつながり”を設定し、賢治の宗教観に深いメスを入れておられました。
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 | 佐藤容子さん「賢治のコスモス−W.B.イェイツ、ウィリアム・モリスとの関わりを中心に−」 賢治とウィリアム・モリスの関係はよく話題になりますが、それよりも、イェイツとの共通点を強調します。二人とも、「幻を見る人」として偉大な詩人であり「労苦」を「無題」に変える幻を見たとします。 |