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杉浦静「「かしはばやしの夜」考―推敲と構図―」国文学解釈と鑑賞、第55巻6号、至文堂、90年6月、122127

 まず作品の成立過程の分析を行い、大正十三年二月末頃の「振替用紙裏広告文」での内容と〔童話集形〕とが異なることを指摘、原稿提出後、大幅な推敲がほどこされたとする。さらに〔初期形〕と〔童話集形〕を比較し、前者の〈踊り〉主体・〈歌〉従から、後者の即興歌〈歌合戦〉への変化、清作の役割の比重の増大、即ち清作の観客から参加者への立場変化等を指摘し、推敲後には、イーハトーヴの自然に入りこめない都会の画家に対し、柏と対立しながらもイーハトーヴの自然の中にいる清作の立場がより明確になったとする。(大塚)

作品索引:「かしはばやしの夜」

事項索引:イーハトーヴ、自然