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武田まり「宮沢賢治論―風の又三郎の世界―」中央大学国文、第33号、中央大学国文学会、90年3月、201212

 「風野又三郎」と「風の又三郎」の成立の経緯、両作品における又三郎の造型を整理、比較することで、「風野又三郎」から「風の又三郎」への改稿の意図を探る。「風野又三郎」のねらいが子供達への生き方、知識の伝授であったのに対し、「風の又三郎」においては風の精と普通の子供の間に揺れる又三郎を配することで自然界と人間界との境界をうすめることに眼目があったとし、「風野又三郎」を自然と人間が奏でる一篇の詩=「風の又三郎」に高めることこそ改稿の意図と結論づけている。(安藤)

作品索引:「風の又三郎」「風野又三郎」

事項索引:伝承、伝承童謡