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畑山博『宮沢賢治幻想辞典―全創作鑑賞』六興出版、9010月、19cm450

 宮沢賢治の全散文作品を「天と地の輪廻」という視点から体系化し、「神話のはじまり」「地に降った哀愁妖精たち」「失楽園の広場」「イーハトーヴとは何か」「しかも変わり得ぬ穢土」「まことの道を求めて」「天への帰還」の七グループに分類し鑑賞した第一部と、作家論的視点から「孤立者としての賢治」「芽の墓としてのリアリズム」の二グループに分類し鑑賞した第二部から成る。その基本的方法は、「賢治が、作品の中にイメージや言葉として表した“事実”を基にし、その事実たちをあたかも分子の一つずつのように扱って、新しい物質(秩序)を創り出すべき」という、「〈幻想力学〉」である。辞典という性格から梗概の紹介に重きが置かれている。(杉浦)

事項索引:初期短篇、随筆的作品、短篇梗概、童話、