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山田晃「宮沢賢治「やまなし」を読む」青山語文、第20号、青山学院大学日本文学会、90年3月、108117

 「二匹の蟹の子供ら」の会話を糸口に、「まず音声として」「意味も分からずに唱え始め」た「言葉の入れ物を、少しづつ意味の中身でみたしていく」「言葉の習得」「人間の成長」の「経験」のおはなしとして、「死」「悪いこと」「大きいと小さい」などのモチーフを読み解いてゆき、人間の標準をこえた蟹にとっての「やまなし」が示す寓意を分析し、「川底の世界」が「道元禅師の説法」にいう「四見の比喩」と同様の役割を果たしているとまとめる。(栗原)

作品索引:「やまなし」