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板谷栄城『宮沢賢治の見た心象 田園の風と光の中から』日本放送出版協会、90年4月、18cm212

 仏教用語・心理学用語等を用いて分析する従来の論に否定的な見解を述べる著者は、「賢治が幻夢の中で自分が見たり感じたりした幻想的なものや、それを文学的に昇華したもの」を“心象”と定義し、「霊感の正体」たる“心象”を探ろうとする。具体的な方法は、同一の語句が使用されている複数の賢治作品を比較し、その語句に共通するイメージを引き出して“心象”に還元するもの。また、伝記的事実にそのイメージ規定の根拠を求めている。(安藤)

事項索引:心象