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押野武志「宮沢賢治「風の又三郎」の構造―境界の時空と遊びの理論―」文芸研究、第124号、日本文芸研究会、90年5月、6778

 テクスト論と「遊びの理論」を下敷きに、作品「風の又三郎」の表層は「大人のまなざしを排除し、子供たちだけの閉ざされた世界を作り」「《風の又三郎》ごっこ」に読者を引き込み、一方作中の子供たちにとってはそこが「聖なる遊戯の世界と化す」のだとする。最終形の特質は「作家の倫理といったものとは無縁の作」となったところ、こういった「新しい子供像の形象」にこそあるという。(栗原)

作品索引:「風の又三郎」「風野又三郎」