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清水正『宮沢賢治を読む 「注文の多い料理店」の世界』鳥影社、9110月、198頁、21cm

 「批評は想像的、創造的でなけれぱならないと考えるわたしにとって作品世界は無尽蔵に開かれた世界」という著者は、ドストエフスキー、ハイデッガー、「ヨハネの黙示録」、「十牛図」(禅のテキスト)、「唯識三十頌」などを援用して、「注文の多い料理店」を読み解いている。第二次世界大戦中、戦後の日本社会、日本人を透視した本作においては"二人の紳士"は現代人の鏡像であり、われわれ自身につきつけられた問題そのものである、と述べる。  なお、本書は「Д文学通信」に連載(1122号、91310日、4172025日、62)された「『注文の多い料理店』をめぐって」をまとめたもの。(安藤)

作品索引:「注文の多い料理店」