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龍佳花「賢治童話がアンデルセンからもらったもの」宮沢賢治研究Annual、第1号、宮沢賢治学会イーハトーブセンター、913月、126139

 「様式の獲得」という観点から「賢治がアンデルセンからもらったものと、もらってないもの」とを明らかにしようとする。初期作品の特質と表現意識をたどった上で、大正十年の出京の後に賢治に「メルヘンの様式が、根源的に獲得され」たのは「ルイス・キャロルの『アリス』の物語」が契機となっており、そこで「方法意識を明確にしてのち」、「それまでアンデルセンの一愛読者」であり「ひとまずアンデルセンを手本にしていた」賢治が、「アンデルセンが、何をどのように描き語りかけているか」自覚し「自分の童語世界を広げてい」くことになったのだという。(栗原)

作品索引:「「旅人のはなし」から」

事項索引:キャロル(ルイス・)、ノンセンス文芸、メルヘン