宮沢賢治賞・イーハトーブ賞受賞者一覧

 各回の受賞者と、贈呈理由を記しています。

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第33回(2023年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
岡村 民夫
 二十余年にわたる研究成果を集大成した著書『宮沢賢治論 心象の大地へ』において、賢治のテクストの鋭い分析と地理的・歴史的な考察をもとに、〈心象〉の生成変化とその統合のダイナミズムを解き明かし、また緻密なフィールドワークも重ねて、賢治の創作活動を総合的に捉えた業績に対して。
【奨励賞】
大内 秀明
 著書『甦るマルクス 「晩期マルクス」とコミュニタリアニズム、そして宮澤賢治』において、賢治の作品や実践活動の基盤に新たな共同体を志向する思想を見出し、これが晩期マルクスとも通底することを指摘するとともに、現代社会の課題への対処にも寄与する可能性を示唆した業績に対して。
中村 節也・福井 敬
 CD「宮澤賢治 歌曲全集 イーハトーヴ歌曲集」において、中村節也氏は賢治の音楽に関する長年の研究成果をもとに全歌曲の巧みな編曲と詳細な曲目解説を行い、福井敬氏は卓越した表現力によって賢治の世界を歌い上げ、宮沢賢治歌曲集のスタンダードともなる演奏に結実させた功績に対して。
【奨励賞】
該当なし

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第32回(2022年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
栗原 敦
 宮沢賢治の思想と事績と表現に関して綿密に調査し誠実に考察した論稿を、2021年に『宮沢賢治探究』上下二巻に集成し、賢治研究が多様に生まれ続ける中、実証と思索の統合が重要であることを示した業績に対して。
【奨励賞】
朗読劇『銀河鉄道の夜』制作チーム(代表=古川 日出男)+ 監督・河合 宏樹
 東日本大震災の2011年の12月から各地で上演した朗読劇「銀河鉄道の夜」を、コロナ禍中の21年に無観客野外朗読劇「映像作品「コロナ時代の銀河」」として映像化し、YouTubeで無料配信した功績に対して。
人形劇団プーク
 宮沢賢治生前の1929年に人形劇団を創設し、48年の再建第一作に「オッペルと象」を公演し、53年には長編人形映画「セロ弾きのゴーシュ」を制作し、節目ごとに「オッペルと象」を再演してきた営為に対して。
【奨励賞】
アザリア奇譚部
 宮沢賢治が盛岡高等農林学校時代に参加した同人誌『アザリア』の、同人13名の交流を2015年から紹介し、17年には『アザリア』創刊百周年記念展を企画し、コロナ禍中の21年にはYouTubeラジオで発信してきた営為に対して。

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第31回(2021年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
信時 哲郎
 宮沢賢治の最晩年の「文語詩稿 一百篇」を一篇ごとに博捜を尽くした調査と偏りのない見地から評釈し、その成立事情を「文語詩稿 五十篇」との関係において推論した、『宮沢賢治「文語詩稿 一百篇」評釈』に対して。
【奨励賞】
該当なし
毛利 衛
 少年時から宮沢賢治に触発され、スペースシャトルに二度乗り込み、日本科学未来館初代館長に就任し深海や南極基地での科学実験に参加し、『わたしの宮沢賢治』で宇宙観と地球観を統合しようとした営為に対して。
【奨励賞】
ものがたりグループ☆ポランの会
 宮沢賢治の童話作品を原文に忠実に物語る公演を東京や岩手県内で精力的に続けYouTubeでも発信し、『春と修羅』全詩の朗読をCD6枚にまとめた活動に対して。

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第30回(2020年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
今福 龍太
 文化人類学者としての博識と芸術的感性に基づき、イーハトーブを縦横無尽に経巡りながら、そこに潜む未来的な倫理を浮かび上らせた『宮沢賢治 デクノボーの叡知』に対して。
【奨励賞】
構 大樹
 学校教育における受容を中心に、社会的背景を考慮しつつ賢治受容史の全体像を提示した『宮沢賢治はなぜ教科書に掲載され続けるのか』に対して。
吉田 重滿
 宮沢賢治の言葉と風景を尊重し、法華信者としての彼の生涯を先鋭なスタイルで映像化した『愁いの王-宮澤賢治-』に対して。
劇団わらび座
 秋田県を拠点に賢治童話や東北の歴史・文化を題材とした演劇活動を長年継続し、地域の文化振興に貢献してきた功績に対して。
【奨励賞】
該当なし

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第29回(2019年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし
【奨励賞】
暁方 ミセイ
 宮沢賢治の「心象スケッチ」に倣って岩手県を旅しながら連作され、現代を生きる自己の意識の流れを風景の変化とともにみずみずしく表現した詩集『紫雲天気、嗅ぎ回る 岩手歩行詩篇』に対して。

 

沢村 澄子
 賢治童話を題材とした書の立体的でスケールの大きなインスタレーションによって、観客を銀河鉄道の旅や山猫軒に誘った展示「沢村澄子展 銀河鉄道の夜」の大胆な試みに対して。
富山 英俊
 賢治詩の音律を重視した繊細な読解と、宗教関係の文献の冷静沈着な検討を通して、宮沢賢治における詩と宗教の絆に迫った『挽歌と反語――宮沢賢治の詩と宗教』における長年の粘り強い研究に対して。
北川 フラム
 都市でのパブリックアートや地域での芸術祭を精力的にプランニングし、現代アートを通じて旅・場所・人々の新たな交流を生み出してきた、アートディレクターとしての先進的かつ持続的な功績に対して。
【奨励賞】
該当なし

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第28回(2018年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
佐藤 泰平
 <宮沢賢治と音楽>をテーマとした長きにわたる研究活動ならびに社会活動により、現在も賢治研究に新しい刺激を与え続けている功績に対して。
【奨励賞】
森 三紗
 森荘已池のご息女として、宮沢賢治の精神とその生きた時代を今に伝え、また、著作や海外学会への参加などを通じてご自身の研究を発信し続けている功績に対して。
北海道農民管弦楽団
 「農民芸術概論綱要」に掲げられた理想にもとづき、北海道在住の農家および農業関係の仕事に携わる音楽愛好家によって楽団を結成、「鋤で大地を耕し、音楽で心を耕す」をモットーに宮沢賢治の精神を引き継ぐ活動を続けている功績に対して。
【奨励賞】
酒井 倫子
 絵本美術館「森のおうち」の館長として継続的に宮沢賢治関係の展示・講座・朗読会を主催するほか、執筆活動を通じて、宮沢賢治作品とその精神の普及に貢献した功績に対して。

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第27回(2017年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし

【奨励賞】
該当なし
色川 大吉
 明治時代の民衆による憲法草案の発掘など、日本近代の民衆史・精神史を捉え直してきた活動の一環として宮沢賢治をも考察し、広い視野に位置づけた業績に対して。
【奨励賞】
渋谷 りつ子
 インド・コルカタ市の「ダヤダン重症心身障害児施設」における、無償のボランティアとしての障害児の養育と訓練に対して。
合唱団じゃがいも
 多年にわたり賢治作品を取り上げ、その精神を創造性あふれる合唱ならびに合唱劇として表現し続けてきた活動に対して。

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第26回(2016年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし

【奨励賞】
加藤 昌男
 賢治童話全体の長年の読みに基づいた「賢治曼陀羅蔵書票」全12巻や『賢治童話の心を読む』IIII挿絵などにおける、深みある銅版画表現に対して。
司 修
 「描く」と「書く」の両方向から美術と文学を創造的に媒介し、日本の文学出版文化に貢献してきた功績と、賢治童話をモチーフとした自由で独創的な絵画や文学的エッセイに対して。
【奨励賞】
野口 田鶴子
 賢治の詩や童話の14年に及ぶ定期朗読を通して獲得された、作品理解に基づく芸術的でオリジナルな語りに対して。

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第25回(2015年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
吉見 正信
 作品の背景となった地のフィールドワークや、賢治と交流があった人々への取材に基づいた先駆的な実証的研究と、永年にわたる精力的で多面的な賢治顕彰活動に対して。
【奨励賞】
グレゴリー・ガリー
 不可視で広大複雑な諸関係のネットワークをめぐるリアルな想像力を通して、経験主義や人間中心主義を超える倫理を模索した先駆者として宮沢賢治を位置づけた『宮澤賢治とディープエコロジー 見えないもののリアリズム』における、高度でスケールの大きな研究に対して。
秦野 一宏
 ロシア文学の研究を活かしながら、「子ども」や「無意識」を鍵概念に、賢治童話の動的で多面的な世界をねばり強く読み解いた『宮沢賢治とは何か―子ども・無意識・再生』における、堅実で丁寧な研究に対して。
高畑 勲
 早くに長篇アニメーション『セロ弾きのゴーシュ』を監督したことをはじめとして、その後もしばしば宮沢賢治と深く響き合うモチーフを作中に込めながら、日本のアニメ文化の向上に多大な貢献をした功績に対して。
【奨励賞】
佐々木 格
 大槌の自宅の庭園に、被災者が故人に語りかけるための電話ボックス「風の電話」や、地域の子供たちのための「森の図書館」を建て、宮沢賢治を意識した心の震災復興に献身的に取り組んでいることに対して。

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第24回(2014年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
藤城 清治
 長年にわたる影絵創作の成果を踏まえた、賢治童話の映像化の集大成にして、新たな境地への冒険といえる『画本 風の又三郎』に対して。
【奨励賞】
大島 丈志
 同時代の東北地方の農業状況を詳らかにし、宮沢賢治の農業関連活動やその文学的表象を位置づけなおした『宮沢賢治の農業と文学 苛酷な大地イーハトーブの中で』における実証的研究に対して。
三陸鉄道株式会社
 東日本大震災の甚大な被害を被りながら運転をいち早く再開し、3年で全線復旧をなしとげとことによって、被災者の足となるとともに、観光客を誘致し、東北復興への希望をもたらした社会的貢献に対して。
【奨励賞】
KAGAYA
 豊かな天文知識に裏付けられたCGアートの創作と、プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」等を通して、多くの人々の心を宇宙と宮沢賢治の世界へいざなった功績に対して。

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第23回(2013年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
冨田 勲
 シンセサイザー音楽を先導してきた多大な成果の上に、少年時代から温めてきた賢治への共感を、ヴァーチャル・シンガーの創造的活用を通して表現した『イーハトーヴ交響曲』の独自性に対して。
【奨励賞】
佐々木(ヤンコフスカ) ボグナ
 比較文学的展望と東北地方についての知識を兼ね備え、賢治童話を日本近代文学に稀な「幻想文学」として捉えなおした『宮沢賢治 現実の遠近法』の研究業績に対して。
平澤 信一
 永年にわたる詩学的探求と文献学的調査を集大成した『宮沢賢治《遷移》の詩学』の堅実な研究業績に対して。
片田 敏孝
 地域の防災思想を継承しつつ、自然災害に対する防災研究を重ね、それに基づいてなされた教育・啓蒙活動の先進的業績に対して。
【奨励賞】
一般社団法人社会的包摂サポートセンター
 従来切り捨てられがちであった人々の支援に、「社会的包摂サポート」という新しい発想のもと、「よりそいホットライン」などを通して献身的に取り組む、その先進的活動に対して。

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第22回(2012年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし
【奨励賞】
島田 隆輔
 『宮沢賢治研究 文語詩稿・叙説』刊行以来、文語詩に関する研究を私家版六冊にまとめ、賢   治晩年  の活動の内実にせまった緻密な基礎作業と深い考察に対して。
 

むの たけじ
 敗戦後、東京の新聞社を辞めて郷里に戻り、独自の視点から新聞「たいまつ」を発刊、以後も一  貫して地域の生活に密着し、農業・教育・文化を視野に入れつつ、未来へのメッセージを発信し続  けている活動に対して。

 

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第21回(2011年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
吉田 文憲
 『宮沢賢治 妖しい文字の物語』『宮沢賢治 幻の郵便脚夫を求めて』など、これまでの著作及び賢治作品の普及活動において、詩人としての鋭い感性と独自の視点から賢治文学の謎と魅力を探求した評論活動に対して。
【奨励賞】
信時 哲郎
 長年にわたる評釈の試みを集大成した『宮沢賢治「文語詩稿五十篇」評釈』において、「文語詩稿五十篇」の全体像を世に示した、地道かつ精緻な評釈作業に対して。
該当なし
【奨励賞】
安斉 重夫
 幼少の頃から抱き続けた賢治作品の感動を、長年にわたる鉄の彫刻創作において表現し続け、自然との共生の精神を具現化したその作品に対して。
【奨励賞】
川野目亭 南天
 東北弁で落語を語る団体「東方落語」の真打として活躍、特に賢治の風土の方言を積極的に取り入れ、庶民の生命力や哀歓を表現している活動に対して。

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第20回(2010年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
西田良子
 「強烈な特異性と牽引力」を賢治の魅力として、賢治が求めたもの、めざそうとしたものを作品から読み取ろうとする長年の読書、研究活動は、児童文学研究分野でも定評があり、『宮沢賢治読者論』(二〇一〇年)刊行を機に、その業績に対して。
【奨励賞】
該当なし
該当なし
【奨励賞】
花巻・賢治を読む会
 花巻に住み、賢治の風土で、賢治作品の朗読活動を続けて四十年をこえた。生涯学習活動としても市民へ広がりをつくった功績に対して。
劇団 らあす
 賢治を愛する市民劇団として二十余年、全国各地で上演するようになり、地域文化の発信と振興に高い評価を受けている。その熱意ある地道な活動に対して。

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第19回(2009年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
吉本 隆明
宮沢賢治の考えと所業を「わたしの思想にとっても永続的な課題のひとつ」ととらえ、永年にわたり賢治研究、評論活動を続ける。戦後最大の思想家とよばれる知的活動は、時代と社会と人々に多くの影響を与えている。『吉本隆明五十度の講演』(08年)刊行を機に、その業績に対して。
【奨励賞】
岡村 民夫
賢治の生涯と作品を花巻の「温泉文化」に育まれた視点と領域を、文献研究とフィールドワークによって解く『イーハトーブ温泉学』(2008年)の刊行とその研究に対して。
該当なし
【奨励賞】
桑島 法子
声優活動の中で宮沢賢治の作品をライフワークとして朗読やライブ活動を続け、DVD『イーハトーブ朗読紀行』(2003年)の刊行等その熱意ある活動に対して。

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第18回(2008年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
ロジャー・パルバース
英国で刊行された『STRONG IN THE RAIN』(『雨ニモマケズ』)、青少年のための『英語で読み解く賢治の世界』で、長年賢治の詩、童話作品の研究・翻訳に取り組んだ努力と貢献に対して。
【奨励賞】
浜垣 誠司
インターネットのサイトに『宮沢賢治の詩の世界』を立ち上げ「全詩一覧・草稿一覧」、詩稿の下書きなど、パソコンでの調査研究を可能にした先駆的な研究業績に対して。
高嶋 由美子
国連難民高等弁務官事務所ウガンダ リラ事務所所長として、一瞬にして家族・財産を失ったケニアの難民の問題を積極的に粘り強く、献身的に解決した国際的な寄与に対して。
【奨励賞】
長津功三良・鈴木比佐雄・山本十四尾
『原爆詩一八一人集』(日文、英文)において原爆被害を風化させまいとする三人の編者の協力的な企画・編集によって、核廃絶の願いと祈りの詩集を刊行した平和運動に対して。

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第17回(2007年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
菊池 忠二
私の宮沢賢治散歩』上巻・下巻において社会科学的な視座により地道な調査に基づく考察と研究を行い継続的な研鑽が結実した功績に対して。
【奨励賞】
加藤 碵一
地質学の専門的知見を生かし、従来と現時点の用語・概念を対比して賢治作品を読み解き新たに位置づけた『宮沢賢治の地的世界』に対して。
中村 三春
『係争中の主体』『修辞的モダニズム』の二冊中の賢治論において、賢治テクストの核心にパラドックス性を見る観点から生成を辿り、賢治テクストの様式論の方法を修辞の統合性に置き、新たな境地を示した貢献に対して。
該当なし
【奨励賞】
ナンダ プラサト ウプレテイ
宮沢賢治の精神に共鳴しネパールに小学校を創設し、賢治の精神と作品を普及し児童教育に献身的に努力してきた功績に対して。
御舩道子
「三朝温泉かじか蛙保存研究会」で絶滅に瀕したかじか蛙の保存運動に長年取組み、地域交流ならびにエコロジー教育に努力し、賢治、賢治精神発信の実践に対して。

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第16回(2006年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
高橋 源一郎
宮沢賢治作品の深い読み込みを踏まえて、今日的装いのもとにオリジナルな展開を示した連作小説集『ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ』に対して。
【奨励賞】
岡澤 敏男
著書『賢治歩行詩考』における、長編詩「小岩井農場」の舞台、素材となり得た現実的環境や事象、背景に関する実証的な研究に対して。
内橋 克人
「生きる」「働く」「暮らす」を貫く共生を支える社会のあり方を求めて、批判と提言を続けてきたジャーナリスト・評論家としての業績に対して。
服部 匡志
ベトナムにおける眼科治療とベトナム人医師の技能向上に努める、眼科医としての献身的な活動に対して。
【奨励賞】
コーラスせきれい
創設以来、宮沢賢治の詩作品による音楽活動を通して、人々に安らぎと喜びを与えるとともに、宮沢賢治の精神を普及してきた実践に対して。

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第15回(2005年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
奥田 弘
宮沢賢治とその周辺に関する研究資料を生涯にわたって探索し続けて、今日の賢治研究にとっての欠かせない基盤を築いた功績に対して。
【奨励賞】
石黒 耀
火山学・地質学をはじめとした様々な知見を見事に組み合わせ、危機を媒介にし現代の社会と文明に警鐘を鳴らす成果としての著書『死都日本』に対して。
川村 光夫
地域に根ざした演劇活動から国際的な上演活動までを通じて、多年にわたり一貫して地域文化の深化と発展に寄与し続けた実践に対して。
【奨励賞】
花巻ユネスコ・ペ・セルクル
「平和の輪」を意味する名称とともにユネスコ精神、宮沢賢治精神を支えに、平和への願いを歌に託して活動してきた長年の実践に対して。
松香 洋子
児童英語教育の研究と実践に根ざした、宮沢賢治作品の英語への翻訳および英語教材化がもたらす成果と新しい展開の可能性に対して。

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第14回(2004年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし
【奨励賞】
小川 達雄
『盛岡中学生 宮沢賢治』において、中学生時代の短歌作品の背景を博捜し、賢治の事跡の多くを明瞭にした功績。
山根 知子
『宮沢賢治 妹トシの拓いた道』において、トシの生涯と思想形成の姿を探究し、新しい知見をもたらした功績。
松澤 和宏
『生成論の探究』において、「銀河鉄道の夜」の草稿に徹底的に取り組み、賢治の表現行為の本質への新たな探究の可能性を示した功績。
中村  哲
アフガニスタンでの診療活動や井戸・水路の掘削・復旧活動など、世界と人間性に対する深い洞察をもとに、民衆とともに持続的になしてきた実践。
畠山 重篤
三陸リアスの海を発端に、「森は海の恋人」の標語を掲げて森へと視野を広げ、かつ次世代の子どもたちを迎え入れて体験学習を積み重ねてきた実践。
【奨励賞】
該当なし

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第13回(2003年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
池澤 夏樹
賢治作品の具体的な分析と論者自身の感動分析を重ね合わせ、かつ明晰・平明な文章で核に迫る「言葉の流星群」の豊かな達成
小林 敏也
賢治作品の絵本化に、独自の技法で 持続的に取り組み、子ども読者の心をつかんだ功績。
【奨励賞】
該当なし
赤坂 憲雄
東北の検証を通じて、民俗学の新生、発展ともいうべき東北学の樹立に大きく貢献した功績。
【奨励賞】
該当なし

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第12回(2002年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
松田 司郎
『宮沢賢治の深層世界』をはじめとする多数の著書、及び雑誌『ワルトラワラ』にみられる、賢治の深層世界解明に立脚する多くの研究活動。
【奨励賞】
近藤 晴彦
「『宮澤賢治への接近』における実証的分析と、同時代詩との比較対照による豊かな論考。
プラット・アブラハム・ジョージ
「よだかの星」「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」をはじめとするマラヤラム語へのすぐれた翻訳・出版。
オペラシアターこんにゃく座 代表 竹田 恵子
永年にわたって豊かな芸術性を保ちつつ、多数の宮沢賢治作品をオペラ化した功績。
【奨励賞】
佐藤 孝
花巻を中心とする賢治作品の舞台を検証しつつ、花巻の自然保護へと展開した功績。

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第11回(2001年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
天沢退二郎
永年にわたる賢治研究の成果にもとづく多数の著作及び社会・学会に対する多大の業績
【奨励賞】
カレン・コリガン=テイラー
「雪渡り」及び「よだかの星」をはじめとする、すぐれた翻訳出版。特に賢治語法の特性を生かした英語への翻訳に対する高い評価
ますむらひろし
永年にわたる賢治作品の忠実な形象化と、賢治の精神を深く究めようとするエッセイ集その他の業績
菊池 裕
永年にわたる賢治歌曲の普及と合唱指導によって賢治への親しみと理解を深めた業績

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第10回(2000年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
佐藤通雅
『宮沢賢治 東北砕石工場技師論』において、実証的な研究から新しい賢治像を究明した業績
【奨励賞】
押野武志
『宮沢賢治の美学』で他者の賢治批判・賢治研究批判を内在化させ、作品の主体性と権力の相対関係に視点をあて、美的性格を考察した労作
該当なし
【奨励賞】
岩手県立花巻農業高校 鹿踊り部
郷土芸能「鹿踊り」を通して宮沢賢治の心を全国的に普及した活動

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第9回(1999年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
入沢康夫
『校本宮沢賢治全集』、『新校本宮沢賢治全集』の編集への尽力及び草稿に基づく着実な考証と賢治詩の研究業績
続橋達雄
作品、資料を手がたく踏まえた賢治童話作品の実証的研究及び童話作品を日本児童文学の中に位置づけた研究業績
井上ひさし
宮沢賢治の世界の戯曲化をはじめ、新しい視点から宮沢賢治像解明につとめ、宮沢賢治精神を広く普及、紹介した業績
【奨励賞】
谷口秀子
永年にわたって、方言による朗読、語り、演出構成及び朗読講座などを通して宮沢賢治作品を広く普及させた活動
中村伸一郎
永年にわたり、宮沢賢治詩の作曲、編曲、演奏のほか、合唱団育成指導等、音楽教育を通しての賢治作品を普及した活動

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第8回(1998年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし
【奨励賞】
多田幸正
『賢治童話の方法』において試みられた賢治作品の他からの〔融合─転化─創造〕の過程を解き明かす論述
奥山文幸
『宮沢賢治「春と修羅」論』において、賢治の言語表現を「映像」に視点をおいてなされた独特な論考
斎藤 孝
『宮沢賢治という身体』で自然と自己との交感を深める「想像力の技」を身体論的にとらえたユニークな考察
長岡輝子
永年にわたり賢治作品の朗読を通して広く一般に興味と感銘を与えたその活躍
山崎善次郎
永年にわたりみずから賢治精神を実践し賢治研究にも陰ながら貢献した地味な業績

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第7回(1997年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
宇佐美英治
著書『明るさの神秘』を含めて、永年にわたる評論活動によって、おのずから賢治の世界性を明らかにした業績
佐藤泰正
『佐藤泰正著作集6 宮沢賢治論』における、賢治の<生>と文学、宗教性に迫る深い洞察と豊かな論考
【奨励賞】
秋枝美保
『宮沢賢治 北方への志向』において、賢治の北方への軌跡を空間的・時間的移動の視点からなされた考察
西 成彦
『森のゲリラ宮沢賢治』において、賢治の<超越性>、その今日的な<世界文学性>を論じたユニークな発想
牧野財士
1958渡印以来、40年近く現地において農業指導のため、夫人ともども献身的な努力、労苦を重ねて来た業績
【奨励賞】
鈴木 實
永年にわたる賢治精神の普及活動
ガブリエル・メランベルシェ
『宮沢賢治をフランス語で読む』において、賢治童話の確かな理解・翻訳を通して、賢治世界の国際的理解に大なる指針を与えた業績

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第6回(1996年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
斎藤文一
科学者の立場から、長年にわたり宮沢賢治の世界を解明
シャスティーン・ヴィデーウス
宮沢賢治童話全般にわたる英文による精密な研究の完成
【奨励賞】
鈴木健司
『宮沢賢治 幻想空間の構造』における将来性ゆたかな研究
田ヶ谷雅夫
宮沢賢治の思想による障害者福祉への40年余りに及ぶ献身的活動
松村彦次郎
多年にわたる宮沢賢治作品の一人芝居(舞台化)の活動

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第5回(1995年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
該当なし
【奨励賞】
中野新治
『宮沢賢治・童話の読解』における将来性豊かな、すぐれた賢治文学の研究
高木仁三郎
賢治科学思想の伝承と実践
ものがたり文化の会 代表 根本順吉
人体交響劇による賢治文学・思想の普及活動
【奨励賞】
花巻混声合唱団 代表 西村 博
1960年以来の一貫した宮沢賢治作品の演奏活動

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第4回(1994年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
森 荘已池
『私たちの詩人宮沢賢治』および多年にわたる賢治研究への寄与
【奨励賞】
宇佐美圭司
『心象芸術論』─「春と修羅・序」に対する現代絵画手法によるアプローチ
林 洋子
国内外における一千回を超える賢治作品の一人語り公演
【奨励賞】
滝田恒男
詩画集『風の巡礼』刊行および賢治精神の普及活動
岩手点訳奉仕会 代表 阿部真彦
岩手音声訳の会 代表 前田正二
賢治作品・賢治関係図書を点訳・音訳しているボランティア活動

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第3回(1993年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
原 子朗
『宮沢賢治語彙辞典』の編著をはじめとする業績、および多くの新人研究者の育成と海外学術交流への寄与
【奨励賞】
「オペレッタ<注文の多い料理店>」上演グループ
「オペレッタ<注文の多い料理店>」のすぐれた上演とぞの成果
ほべつ銀河鉄道の里づくり委員会
賢治精神を求め・生かした地域づくり
【奨励賞】
宮沢賢治の会
故菊池暁輝氏創設以来の永年にわたる宮沢賢治精神の継承普及活動
吉田昌男
多くの分野にわたる宮沢賢治精神の普及活動

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第2回(1992年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
小倉豊文
『雨ニモマケズ手帳』研究をはじめとする業績
【奨励賞】
エレーヌ・モリタ
仏訳『銀河鉄道の夜』 仏訳『雪渡り』
サラ・M・ストロング
論文「溶媒と沈殿─『春と修羅』第一集の世界」
對馬美香
論文「宮沢賢治の絵画─萩原朔太郎『月に吠える』挿画の投影」
照井謹二郎
永年にわたる賢治精神の普及
【奨励賞】
岩手絵の会
子どもたちによる賢治童話の再創造

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第1回(1991年)
宮沢賢治賞 イーハトーブ賞
堀尾青史
『宮沢賢治年譜』を含む伝記的研究
柚木紗弥郎
画集『宮沢賢治遠景』を含む画業
該当なし

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