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定期大会

【会員向け】第32回総会文書協議の結果、いずれの議案も承認されました

会員の皆様へ

2021年10月15日

宮沢賢治学会イーハトーブセンター第32回総会文書協議結果について

宮沢賢治学会イーハトーブセンター
代表理事 岡村 民夫

 2021年9月22日付けで通知しました文書協議について、ご回答いただきありがとうございます。
 回答結果は下記のとおりとなりましたので、報告いたします。

1.議事およびその他

 原案のとおり承認されました。

回答総数:163票(内訳:ウェブフォーム61票、FAX49票、郵送38票、メール14票、来館1票)
上記のうち 有効票152|無効票11(期限超過のため)

第一号議案 2020年度事業報告及び収支決算の承認について
投票結果

承認:152票
不承認:0票

第二号議案 2021年度事業計画及び収支予算の決定について
投票結果

承認:151票
不承認:1票

2.議事およびその他に対するご質問等の内容とそれに対する回答
議案第1号について(意見)

なし。

議案第2号について(意見)
  •  予算案の収入の部、繰越金が61,507円合わない。足りない。杜撰である。
    (回答)ご指摘のとおりです。誠に申し訳ございません。
その他意見等
  • コロナ禍のもとでは、イベント等のオンライン形式での実行を増やしていただくのは良いことと思います。ただし、そのお知らせを頻繁に行う必要があるかと思われますが、それをどのようにするかも含め、ご検討下さい。
  • コロナ下で大変と思いますが、地方セミナー開催は興味深いですね。県外グループとの連携も、、
  • この度、学会入会後、初めての総会参加となります。(考え方もいろいろありますが)総会議案書の装丁が立派過ぎるような気がしました。もう少し簡素にして、他の講演や普及事業に費用を回しても良いのではないかと思いました。もちろん、作成作業などで労を負ってくださっている皆様には感謝しております。
  • 正確に集票するつもりならば投票先を指示すべきである
  • コロナ禍のもといろいろお気遣いも大変なこととお察しします。さて、例年このような承認可否を問う場合、返事がなければ承認可として扱う旨の文言があったかと思います。今年は、私が見落としているかもしれませんが、見当たりません。来年からよろしくご配慮をお願いします。

 上記の他、労いのお言葉や励ましのコメントを多数頂戴しておりますが、ここでは割愛させていただきます。ありがとうございました。また、頂戴した意見等につきましては今後の運営の参考とさせていただきます。

以上

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お知らせ

「宮沢賢治ビブリオグラフィー」を更新しました

 このたび、2020年1月~12月の間に発行された、宮沢賢治関連の資料の網羅的収集・整理が完了し、新たなデータ309件を、「宮沢賢治ビブリオグラフィー」に追加しました。

 今回追加したデータの分類内訳は、下記のとおりです。

  • 【作品集】 7件
  • 【論集・特集】 16件
  • 【研究・評論】 110件
  • 【学位論文】 1件
  • 【国語教育】 8件
  • 【書評】 7件
  • 【座談・対談・インタビュー】 4件
  • 【エッセイ・その他】 94件
  •  過去目録の補遺 62件

 これで、当サイトの「宮沢賢治ビブリオグラフィー」収録データ総数は、14,666件となりました。

 どうかこの最新のデータベースを、宮沢賢治に関する調査・研究にお役立て下さい。

宮沢賢治ビブリオグラフィーへ

宮沢賢治ビブリオグラフィーとは

 宮沢賢治学会イーハトーブセンターでは、1990年以降に発行された、宮沢賢治作品の書籍や作品集、研究・評論、エッセイ、書評、対談・インタビュー、新聞記事、その他の文書を網羅的に調査し、「題名」「著編者名」「書名・誌名」「発行年月」「対象としている賢治の作品名」「キーワード」等を登録したデータベース「宮沢賢治ビブリオグラフィー」を、毎年作成・更新しています。

 当センターが年1回発行する機関誌『宮沢賢治研究 Annual』には、その年に集計された資料の最新目録に加え、各資料の内容要旨を、掲載しています。
 また、宮沢賢治の作品名および事項(キーワード)から参照できる、過去の全ビブリオグラフィーデータの索引も、掲載しています。

お願い

 宮沢賢治ビブリオグラフィーに登録されていない図書、研究、評論、その他の掲載誌紙について、ご寄贈、または入手方法などのご教示を、お願いいたします。

 宮沢賢治学会イーハトーブセンターでは、会員の皆様に広くご利用いただけるよう、資料の充実に努めています。

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お知らせ

ウェブサイトをリニューアルしました

 このたび、当センターのウェブサイトを一新しました。

 新たなURLは、
https://www.kenji.gr.jp/ で、従来のURLの「http」が、「https」に変わっています。旧URLからも転送されるように設定していますが、ブックマークをしていただいている方は、新URLに更新しておいて下さい。

新サイトの特徴

 今回の新しいサイトには、次のような特徴があります。

  1. スマートフォン表示対応
    • 端末の画面幅に応じて自動的にレイアウトが変更されるレスポンシブデザインを採用することにより、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど様々な大きさの端末で、見やすい表示を実現しています。
  2. SSL認証への対応(https化)
    • 通信の暗号化により、閲覧者の個人情報が保護されます。
  3. 簡便でわかりゃすいメニュー構成
    • メインメニューは、「Home」「入会案内/会の紹介」「活動内容」「アーカイヴ」「宮沢賢治イーハトーブ館」「お問合せ」という6項目に整理し、各項目にマウスポインタを置くと、ドロップダウンでサブメニューが表示されます。
  4. 視覚に障害のある方にもやさしい表示
    • ヘッダー部分に、文字サイズや背景色の変更ボタンを搭載しました。
  5. 広報機能の充実
    • 当センターのイベントや告知事項を、トップページのスライドショーと新着情報欄に、わかりやすく表示します。新着情報の見出しは、詳しい広報記事にリンクしています。
  6. 資料集積機能の充実
新サイトこぼれ話
ヘッダーロゴについて

 各ページ上端のヘッダーにあるロゴマークの、賢治のシルエットを囲んでいるアーチ状の輪郭は、『春と修羅』初版本の、函の表面の図案から引用しています。

 ロゴマークの「宮沢賢治学会イーハトーブセンター」「宮沢賢治イーハトーブ館」の文字は、花巻市桜の賢治詩碑に高村光太郎が揮毫した文字を、翻案したものです。

トップページ「ポラーノの広場」について

 トップページに掲載している、賢治晩年の作品「ポラーノの広場」の一節は、当センター『会報』創刊号の「代表理事あいさつ」において、入沢康夫初代代表理事が、その精神を托す言葉として引用したものです。
 またそれに続く文章の、《広場》《情報センター》の語も、当センター創設時の「願い」を表す言葉として、「設立趣意書」に記されているものです。

 宮沢賢治学会イーハトーブセンター創立の思いを新たにするために、ここに再び掲げました。

 

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イーハトーブ館企画展示

企画展「宮沢賢治とオノマトペ」を開催します

展示期間: 2021年8月7日(土)~11月17日(水)
時間: 8:30~17:00(最終日は16時までの予定)
会場: 宮沢賢治イーハトーブ館1階展示室

賢治の多彩なオノマトペ

 「オノマトペ(onomatopée)」とは聞き慣れない言葉かもしれませんが、「擬音語と擬態語をまとめた言い方」(小野正弘主幹『現代新国語辞典』(三省堂))のことです。
 擬音語とは、実際に出ている音を言葉で表現するもので、「犬がワンワン吠える」の「ワンワン」がそれにあたります。
 これに対して擬態語は、音はしていない状態や感情について表現するもので、「ニコニコ笑う」「しーんと静まる」などがそうです。

 宮沢賢治は、その作品にオノマトペを多用したことで知られています。たとえば、童話「雪渡り」には、「キックキックトントン」というオノマトペが出てきます。子狐の紺三郎と、四郎とかん子という人間の子どもが出会い、堅く凍った雪の上で嬉しさのあまり踊り出す場面で使われていて、その後も繰り返し、みんながこれを歌うのです。かわいい響きによって、雪のきしみと軽やかに弾む足が目に浮かぶような効果を上げています。
 そのほか、賢治は「風の又三郎」の「どっどど どどうど どどうと どどう」、「やまなし」の「かぷかぷ」、「どんぐりと山猫」の「山がうるうるもりあがっている」など、これまで誰も使ったこともないような、たくさんの印象的なオノマトペを用いています。

 オノマトペは、賢治の作品世界をとても豊かにしているのです。

企画展「宮沢賢治とオノマトペ」について

 今回、宮沢賢治学会イーハトーブセンターは、2021年8月7日に、夏季セミナー「宮沢賢治とオノマトペ」を開催しましたが、同日から11月17日にかけて、企画展示「宮沢賢治とオノマトペ」も行っています。
 企画展示の内容は、8月7日のセミナーにおける講師4人のお話の紹介と、オノマトペが特徴的な宮沢賢治の様々な絵本の展示から、構成されています。

 詳しい内容は、以下の通りです。

小野正弘氏(明治大学教授)の講演:「ゆれる賢治オノマトペ「ちゃんと」「ぢっと/じっと」―」

 小野さんの講演では、賢治作品のオノマトペに見られる「ゆれ」について、詳しく解説されます。
 たとえば「ちゃんと」の場合、「ちゃんとやってきた」の「ちゃんと」は、「間違いなく」の意味(一般の情態副詞)ですが、「ちゃんと腰掛ける」の「ちゃんと」は、岩手の方言で「かしこまって・落ち着いて」の意味で使われています(方言的オノマトペ)。これは、「意味のゆれ」と言えます。
 その一方、賢治の童話では「ぢっと」と「じっと」が共存するなど、「表記のゆれ」も存在しています。
 このような「ゆれ」の様子からも、賢治のオノマトペの変幻自在さを垣間見ることができます。

竹田晃子氏(フェリス女学院大学/岩手大学非常勤講師)の講演:「宮沢賢治作品と同時期方言資料の比較―オノマトペを中心に―」

 賢治の作品では、オノマトペが頻繁かつ効果的に使用されているのですが、とりわけ方言的な要素を含んだオノマトペが、多く見られます。この竹田さんの講演では、賢治が生きた時代の方言資料を克明に参照しながら、賢治の作品中の方言オノマトペが分析されます。
 たとえば、当時の岩手方言では、オノマトペを使って自動詞を作る接尾辞「~メク」と、他動詞を作る接尾辞「~メカス」が多用されていたのですが、賢治作品において、この「メク類」と「メカス類」の接尾辞が、がどのように用いられているかという調査の結果が、紹介されます。

川崎めぐみ氏(名古屋学院大学商学部准教授)の講演:「『聴耳草子』と賢治のオノマトペ表現の比較―」

 賢治と交流があった、佐々木喜善という岩手の作家・民俗学者がいます。喜善は、柳田国男『遠野物語』の語り部として知られ、「日本のグリム」とも言われるほどの昔話の採集者でもありました。彼の著書『聴耳草子』は、1931(昭和6)年に刊行されたもので、青森・岩手・秋田・宮城各県の昔話を採録しています。
 この川崎さんの講演では、佐々木喜善の『聴耳草子』に見られるオノマトペを紹介しつつ、賢治作品のオノマトペとの比較が行われます。架空の世界を形作る舞台装置として、賢治はイメージ喚起力のあるオノマトペを多用したのではないか、という興味深い指摘もなされています。

栗原敦氏(実践女子大学名誉教授)の講演:「宮沢賢治と中原中也―オノマトペをめぐって―」

 詩人の中原中也は、賢治より11歳年下で、1907(明治40)年生まれです。賢治が中也に言及した痕跡はみつかりませんが、中也は賢治の『春と修羅』を愛読していて、「宮沢賢治の詩」という評論(昭和10年6月)を発表するなど、賢治の影響を受けていました。
 この栗原さんの講演では、賢治と中也の詩に表現されたオノマトペが、比較されます。賢治は、童話だけでなく詩にもオノマトペを多用した一方、中也は賢治ほど多用していないものの、効果的にオノマトペを使用していることが、豊富な実例とともに興味深く紹介されます。

絵本展示

 「雪渡り」「やまなし」「注文の多い料理店」「なめとこ山の熊」「オツベルと象」など、オノマトペを特徴的に使用している賢治童話の絵本が、数多く展示されています。
 なお、展示されている絵本は、館の売店で購入することもできます。

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宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞 宮沢賢治賞・イーハトーブ賞

宮沢賢治賞・イーハトーブ賞、宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞が、決定しました

2021年度の第31回宮沢賢治賞・イーハトーブ賞と、第6回宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の受賞者が、次のように決定しました。
賞の贈呈方法については、後日あらためてお知らせします。

宮沢賢治賞

信時 哲郎 氏

宮沢賢治の最晩年の「文語詩稿 一百篇」を一篇ごとに博捜を尽くした調査と偏りのない見地から評釈し、その成立事情を「文語詩稿 五十篇」との関係において推論した、『宮沢賢治「文語詩稿 一百篇」評釈』に対して。

【選考理由】
 本賞の信時哲郎氏は、日本近代文学の研究者で甲南女子大学教授。2010年に『宮沢賢治「文語詩稿 五十篇」評釈』を刊行し、翌年、宮沢賢治賞奨励賞を受賞した。2019年に2月に『宮沢賢治「文語詩稿 一百篇」評釈』を刊行し、今回の選考対象となった。前著と同様、「一百篇」の一篇ごとに語註・評釈・先行研究を記載し、そのいずれも博捜を尽くし、自説を押し付けることなく柔軟に評釈されている。巻末の終章では、それぞれの表紙に記された日付(一週間の間隔がある)から、これまで漠然と「五十篇」が定稿化された後に「一百篇」の定稿化が進められたと考えられてきたが、両「篇」中のいくつかに「対」の意識が見られることなどから、同時並行的に進められた可能性を指摘し、今後の研究に貴重な一石を投じた。本著は前著466頁をしのぐ766頁の大著であり、奨励賞を励みに研鑽を積んだ約10年の成果は賢治賞にふさわしい。

宮沢賢治賞奨励賞

該当者なし

イーハトーブ賞

毛利 衛 氏

少年時から宮沢賢治に触発され、スペースシャトルに二度乗り込み、日本科学未来館初代館長に就任し深海や南極基地での科学実験に参加し、『わたしの宮沢賢治』で宇宙観と地球観を統合しようとした営為に対して。

【選考理由】
 本賞の毛利衛氏は、1992年と2000年の二度、スペースシャトル・エンデバー号に乗り込み宇宙実験を行った。その後、2000年に日本科学未来館の初代館長に就任、2003年に「しんかい6500」に乗り込み深海での科学実験に参加、2007年に南極昭和基地で開設五十周年事業に参加した。2011年に刊行した『宇宙から学ぶ』では、それらの体験から「ユニバソロジ」(universe+logy)を提唱していたが、2021年1月に刊行した『わたしの宮沢賢治』では、「イーハトーブ」に触発されて宇宙観と地球間を統合する「地球まほろば」の思想へと深めている。そこには、宇宙に憧れる科学少年が「風の又三郎」に感銘を受け、やがて留学中に愛読を深め、最初の宇宙飛行の際、「生徒諸君に寄せる」を書き込んだ手帳を持ち込みくり返し読んでいた、といった軌跡も記されている。2016年12月には賢治祭特別企画として花巻市で講演している。こうした営為や賢治に寄せる思いは、イーハトーブ賞にふさわしい。

イーハトーブ賞奨励賞

ものがたりグループ☆ポランの会

宮沢賢治の童話作品を原文に忠実に物語る公演を東京や岩手県内で精力的に続けYouTubeでも発信し、『春と修羅』全詩の朗読をCD6枚にまとめた活動に対して。

【選考理由】
 奨励賞のものがたりグループ☆ポランの会は、2004年以来、賢治の童話作品を、原文に忠実に「一人語り」を中心に物語る活動を続けてきた。東京を拠点にしながら公演の様子をYouTubeで配信し、ナレーション講座やスタジオ実習のワークショップも開催している。一方、岩手県内でも精力的に公演し、2017年からイーハトーブ館でポラン寄席を開催している。2016年からは詩作品の語りにも取り組み、2021年3月に『春と修羅』全詩の朗読をCD6枚にまとめた。効果音を控え、朗読の技術は高く安定している。解説冊子では朗読テクストの校訂にまで踏み込んでいる。賢治作品を多様な媒体を通じて広く紹介していく活動はイーハトーブ賞奨励賞にふさわしい。


宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞

佐々木 孝夫 氏

宮沢賢治に関わるSPレコードの復刻録音をCD5枚に収録し、未詳だった楽曲のモデルを発掘し、ブログも活用しながら、賢治が愛好した音楽を紹介してきた活動に対して。

【選考理由】
 佐々木孝夫氏は、仙台市で2006年からジャズバーを経営しながらSPレコードを収集してきた。2018年に店は閉じたが、2017年から2019年まで、賢治に関わるSPレコードの復刻録音を収録したCD5枚72曲を制作し、「セロ弾きのゴーシュ」中の「愉快な馬車屋」のモデルとみられる楽曲も発掘した。2021年3月には賢治が作詞あるいは作曲した歌や、「ポランの広場」に登場する楽曲を地元のミュージシャンが演奏・歌唱したCDを加えた。2019年1月からブログも始め、賢治に関わる音楽情報を発信している。賢治が愛好した楽曲を発掘しながら紹介してきた活動は宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞にふさわしい。