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お知らせ

【会員向け】特別会計へのご寄付のご報告

宮沢賢治学会イーハトーブセンター会員の皆様へ

 平素は、当宮沢賢治学会イーハトーブセンターの運営にご理解、ご協力をいただき、感謝申し上げます。
 また過日には、会員の皆様へ宮沢賢治学会イーハトーブセンター特別会計(注)へのご寄付をお願いしましたところ、多くの会員の皆様からたくさんのご厚情、ご支援を賜りました。誠に感謝申し上げます。

(注)売店や喫茶の売上と、花巻市からの入館受付案内等管理業務委託料を収入とし、職員2名分の給与を支出している会計で、令和2年度においては、職員の社会保険料等を猶予していただいています。

 ご寄付について、11月末時点の状況を下記のとおりご報告いたします。

 〇 ご寄付の総額 3,401,480円
 〇 ご寄付をいただいた皆様 450人

 おかげさまで、令和2年度10月分までの社会保険料の猶予分と、延滞金が発生する令和3年1月分から3月分までを、支払うことができました。心より感謝申し上げます。

 ご寄付の残高は、1,126,596円となっておりますが、残り令和2年度11月分と賞与分を合わせた12月分の支払いに対応しなければなりません。ウィズコロナ時代に向けて経営体制の見直しが必要かもしれませんが、急な改革は難しいのが実情です。少しずつ改善できることがあれば、努力してまいりたいと考えております。

 「特別会計」の収入は、繰り返しになりますが、花巻市の入館受付案内等管理業務委託料と、売店・喫茶の売上となります。現在、市の入館受付案内等管理業務委託料については通常どおり支払われていますし、拡充された国・県・市の支援金等に関しても、今まで以上に情報収集しながら前向きに運営してまいりたいと考えております。
 今後とも、会員の皆様の特段のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 なお、重ね重ねのお願いになりますが、皆様のご事情に沿って、あくまでも任意で「ご寄付」をお願いできる方におかれましては、払込票を送付いたしますので、事務局までお問合せ下さい。

 令和3年12月27日

宮沢賢治学会イーハトーブセンター
代表理事 岡村 民夫

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宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞

宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の贈呈式が行われました

 

 2021年11月21日に、花巻市の「花巻温泉ホテル紅葉館」において、第6回宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の贈呈式が、行われました。
 本年の受賞者は、宮城県仙台市在住の佐々木孝夫さんです。

 例年は本贈呈式は、宮沢賢治学会イーハトーブセンター通常総会と同じ9月22日に行われますが、昨年に続いて本年も、新型コロナウイルス感染予防のため、参加人数を制限した形で開催されました。

宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞贈呈式 次第

1.開式

2.選考経過報告

宮沢賢治学会イーハトーブセンター賞選考委員長 大沢 正善

3.賞贈呈

4.受賞者あいさつ・活動内容紹介

5.閉式

選考理由

 佐々木孝夫氏は、仙台市で2006年からジャズバーを経営しながらSPレコードを収集してきた。2018年に店は閉じたが、2017年から2019年まで、賢治に関わるSPレコードの復刻録音を収録したCD5枚72曲を制作し、「セロ弾きのゴーシュ」中の「愉快な馬車屋」のモデルとみられる楽曲も発掘した。2021年3月には賢治が作詞あるいは作曲した歌や、「ポランの広場」に登場する楽曲を地元のミュージシャンが演奏・歌唱したCDを加えた。2019年1月からブログも始め、賢治に関わる音楽情報を発信している。
 賢治が愛好した楽曲を発掘しながら紹介してきた活動は宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞にふさわしい。

佐々木孝夫さんの業績
  • 「 SP レコードの復刻録音で聴く CD 宮沢賢治と音楽」シリーズ 5 枚製作。
    • 「ジャズ 夏のはなしです~宮沢賢治が出会った洋楽はやり歌・ジャズ~(2017 年)
    • 「心象スケッチ『春と修羅』~宮沢賢治が聴いたクラシック~」(2018 年)
    • 「賢治が出合ったクラシック・あらかると」(2018 年)
    • 「宮沢賢治・追想に基づくクラシック Samādhi サマディ」( 2019 年)
    • 「宮沢賢治・東京日和」(2019 年)
  • CD 「宮沢賢治 ソングブック」(2021 年)
  • 「 SP レコードで聴く宮沢賢治と音楽」第1~3回 東京・神田神保町「ブックハウスカフェ」にて開催。
  • 音楽レーベル「 Paradise Valley Private Records 」主宰。古いジャズをテーマにした CD を6枚製作。 SP 盤の貴重なジャズ音源を集めた「いづみや宝物館・蔵出し」シリーズ全 10 枚を製作。
  • 「東日本大震災」後の楽器支援活動。気仙沼ジュニアジャズオーケストラ等にニューオリンズより楽器支援、ニューオリンズとの交流事業を行う。
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宮沢賢治賞・イーハトーブ賞

宮沢賢治賞・イーハトーブ賞の贈呈式が行われました

 

 2021年11月21日に、花巻市の「花巻温泉ホテル紅葉館」において、第31回宮沢賢治賞およびイーハトーブ賞の贈呈式が、行われました。
 本年の受賞者は、宮沢賢治賞が信時哲郎さん、イーハトーブ賞が毛利衛さん、イーハトーブ賞奨励賞が ものがたりグループ☆ポランの会 の方々です。

 例年は本贈呈式は、宮沢賢治学会イーハトーブセンター通常総会と同じ9月22日に行われますが、昨年に続いて本年も、新型コロナウイルス感染予防のため、参加人数を制限した形で開催されました。

宮沢賢治賞・イーハトーブ賞 贈呈式次第

一、開式

一、選考経過報告

宮沢賢治学会イーハトーブセンター賞選考委員長 大沢 正善

一、賞贈呈

一、あいさつ

花巻市長 上田 東一
宮沢賢治学会イーハトーブセンター代表理事 岡村 民夫

一、受賞者あいさつ

一、閉式

記念講演

「文語詩のことならおそろしい」

宮沢賢治賞 信時 哲郎 様

「地球生命の未来圏」

イーハトーブ賞 毛利 衛 様

受賞のことば

信時 哲郎(宮沢賢治賞)

 この度は宮沢賢治賞という栄えある賞に選んでいただき、誠にありがとうございました。
 電話で連絡を受けた時、まずは驚き、そして畏れ、これはいただくわけにはいかない、と思いました。というのも、二〇一一年に宮沢賢治賞奨励賞を受賞しましたが、奨励賞受賞後に宮沢賢治賞を受賞した例はなく、その最初に私がなっていいのだろうかという思いと、輝かしい業績を残した方ばかりが受賞された賞を頂いていいのだろうかという二つの思いがよぎったためです。
 ただ、電話をしているうちに「いや、待てよ」という思いも頭を擡げてきました。「これは私への賞ではなく、文語詩研究に対する賞だったのではないか」という思いです。そう思えば、いただかないわけにはいきません! 文語詩研究の意義を認めてもらうことは、私たち文語詩研究者にとってこの上なく大切なことだと思うからです。
 「五十篇」「一百篇」に続いて、現在は「未定稿」の評釈を進めているところですが、先行研究も少なく、ますます文語詩を読むことの難しさを感じています。しかし、雹砲、動力脱穀機、女相撲と予想もつかないものが登場し、これまでに知られていなかった賢治が見えてくるのは、「難しいけれども楽しい」というのが率直なところです。文語詩を読むのが難しいのは事実ですが、これからは楽しさについてもお伝えしていきたい、と思います。

 

毛利 衛(イーハトーブ賞)

 地球を飛び出し、真空で生命が一瞬たりとも生きられない宇宙空間で、生命維持装置である宇宙船の窓から地球を眺めました。真っ暗闇の空間に太陽の光を浴びて神々しく輝く球体がそこにありました。じっと見ているうちに私は、確かに大きな地球が宇宙に浮かんでいること、そして地球自体がまるで一つの巨大な生命体であることに気づきました。
 ずっと一緒に宮沢賢治がそばにいて、この青く輝く水惑星をともに見ていてくれるような感覚を持ちました。四十億年もの間、水と大気で生命をはぐくみ多様化させ、今の私たち人類も一緒に生かしてくれている、奇跡の惑星、地球への感謝。
 一方、この地球環境が、現在、急速に変化していることは、宇宙からはっきりと見えますが、地上にいても、それを認識せざるを得ないほどひどくなりました。
 気候の温暖化や絶滅危惧生物種の増加、海洋のプラスチックごみなど、人間活動による悪影響は世界中で多くの人たちが実感しています。新型コロナウイルスの蔓延は四十億年続く生命の重みを軽視している人類に警告しているようです。百年ほど前スペイン風邪の世界流行で賢治はすでに同じ思いをしていた気がします。
 今回、イーハトーブ賞を受賞した私に、賢治がそっとささやいてくれました。「これからのお前のミッションは地球生命の未来圏のために働くことだ」と。

 

ものがたりグループ☆ポランの会(イーハトーブ賞奨励賞)

 ものがたりグループ☆ポランの会は「宮澤賢治の童話を語りたい」と二〇〇四年に産声を上げました。賢治さんのことも、花巻のことも何も知らない四人からのスタートでした。ゼロからのスタートだったため見るもの、聞くことすべてが新鮮でキラキラ光っていて、なんだかよくわからなかったけど「イーハトーブ」ということばの響きに憧れを感じていました。
 ポランの会は主に一人一話を語る「一人語り」と数人での「語り合わせ」で賢治童話と詩を上演しています。宮沢賢治の描いた情景や状況、紡がれたことばやリズムをそのまま伝えたいと句読点にも留意して表現していますが読めば読むほど、知れば知るほど表現することに戸惑いを感じるようになっていました。
 この度、最初に憧れたことばの響き「イーハトーブ」賞奨励賞を賜り、十七年前のドキドキ、ワクワクが蘇ってきました。そして、賢治さんから「いいんだよ」と言っていただけたようでスッと肩の力が抜けました。
 これからは変に気負わず、楽しく、表現し続けていきたいと思います。
 賢治さんのことばがたくさんの人に届きますように。

 

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イーハトーブ館企画展示

企画展「亀澤裕子押し花展Ⅱ イーハトーブの風景」を開催します

展示期間: 2021年11月20日(土)~2022年1月20日(木)
時間: 8:30~17:00
会場: 宮沢賢治イーハトーブ館1階展示室

亀澤裕子押し花展Ⅱ イーハトーブの風景

 当館では2006年3月1日から5月11日まで、亀澤裕子さんによる「花ふくろうと押し花作品展」を開催して好評を博しましたが、このたび亀澤さんの2回目の押し花展を、開催いたします。

 今回の展示は、「もうすぐ水仙月の四日」「虔十の足音」と題した二点から始まり、宮沢賢治の世界を押し花で表現した作品50点近くがご覧いただけます。
 会場の中央には、作者の亀澤裕子さんが「イーハトーブ世界の季節観」を表現したモニュメントも、飾られています。

 当館が建つ胡四王山では、もう紅葉も終わり、静けさが漂いはじめていますが、草花たちの織りなす「かげとひかりのひとくさりづつ」を、どうかご鑑賞下さい。

 多数の皆様のご来館を、お待ちしております。

ごあいさつ

亀澤 裕子

 フラワーデザイン、押し花との出合いから30年になります。
 そして、イーハトーブ館で初めて展示開催させていただいてから15年が経ちました。
 この度、2回目の展示開催にあたりまして関係者の皆様には心より感謝いたします。
 1枚の葉、1輪の花が様々な作品を創り出していってくれます。
 植物は、芽吹いた時から枯れるまで、どの過程もそれぞれの美しさがありますが、それは押し花にすることで一層はっきりとわかります。
 作品に使われている植物の多くは身近にあるものですから、どなたもきっとどこかで出会ったことのある草花が、たくさんあるかと思います。

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総会

【会員向け】第32回総会文書協議の結果、いずれの議案も承認されました

会員の皆様へ

2021年10月15日

宮沢賢治学会イーハトーブセンター第32回総会文書協議結果について

宮沢賢治学会イーハトーブセンター
代表理事 岡村 民夫

 2021年9月22日付けで通知しました文書協議について、ご回答いただきありがとうございます。
 回答結果は下記のとおりとなりましたので、報告いたします。

1.議事およびその他

 原案のとおり承認されました。

回答総数:163票(内訳:ウェブフォーム61票、FAX49票、郵送38票、メール14票、来館1票)
上記のうち 有効票152|無効票11(期限超過のため)

第一号議案 2020年度事業報告及び収支決算の承認について
投票結果

承認:152票
不承認:0票

第二号議案 2021年度事業計画及び収支予算の決定について
投票結果

承認:151票
不承認:1票

2.議事およびその他に対するご質問等の内容とそれに対する回答
議案第1号について(意見)

なし。

議案第2号について(意見)
  •  予算案の収入の部、繰越金が61,507円合わない。足りない。杜撰である。
    (回答)ご指摘のとおりです。誠に申し訳ございません。
その他意見等
  • コロナ禍のもとでは、イベント等のオンライン形式での実行を増やしていただくのは良いことと思います。ただし、そのお知らせを頻繁に行う必要があるかと思われますが、それをどのようにするかも含め、ご検討下さい。
  • コロナ下で大変と思いますが、地方セミナー開催は興味深いですね。県外グループとの連携も、、
  • この度、学会入会後、初めての総会参加となります。(考え方もいろいろありますが)総会議案書の装丁が立派過ぎるような気がしました。もう少し簡素にして、他の講演や普及事業に費用を回しても良いのではないかと思いました。もちろん、作成作業などで労を負ってくださっている皆様には感謝しております。
  • 正確に集票するつもりならば投票先を指示すべきである
  • コロナ禍のもといろいろお気遣いも大変なこととお察しします。さて、例年このような承認可否を問う場合、返事がなければ承認可として扱う旨の文言があったかと思います。今年は、私が見落としているかもしれませんが、見当たりません。来年からよろしくご配慮をお願いします。

 上記の他、労いのお言葉や励ましのコメントを多数頂戴しておりますが、ここでは割愛させていただきます。ありがとうございました。また、頂戴した意見等につきましては今後の運営の参考とさせていただきます。

以上

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お知らせ

「宮沢賢治ビブリオグラフィー」を更新しました

 このたび、2020年1月~12月の間に発行された、宮沢賢治関連の資料の網羅的収集・整理が完了し、新たなデータ309件を、「宮沢賢治ビブリオグラフィー」に追加しました。

 今回追加したデータの分類内訳は、下記のとおりです。

  • 【作品集】 7件
  • 【論集・特集】 16件
  • 【研究・評論】 110件
  • 【学位論文】 1件
  • 【国語教育】 8件
  • 【書評】 7件
  • 【座談・対談・インタビュー】 4件
  • 【エッセイ・その他】 94件
  •  過去目録の補遺 62件

 これで、当サイトの「宮沢賢治ビブリオグラフィー」収録データ総数は、14,666件となりました。

 どうかこの最新のデータベースを、宮沢賢治に関する調査・研究にお役立て下さい。

宮沢賢治ビブリオグラフィーへ

宮沢賢治ビブリオグラフィーとは

 宮沢賢治学会イーハトーブセンターでは、1990年以降に発行された、宮沢賢治作品の書籍や作品集、研究・評論、エッセイ、書評、対談・インタビュー、新聞記事、その他の文書を網羅的に調査し、「題名」「著編者名」「書名・誌名」「発行年月」「対象としている賢治の作品名」「キーワード」等を登録したデータベース「宮沢賢治ビブリオグラフィー」を、毎年作成・更新しています。

 当センターが年1回発行する機関誌『宮沢賢治研究 Annual』には、その年に集計された資料の最新目録に加え、各資料の内容要旨を、掲載しています。
 また、宮沢賢治の作品名および事項(キーワード)から参照できる、過去の全ビブリオグラフィーデータの索引も、掲載しています。

お願い

 宮沢賢治ビブリオグラフィーに登録されていない図書、研究、評論、その他の掲載誌紙について、ご寄贈、または入手方法などのご教示を、お願いいたします。

 宮沢賢治学会イーハトーブセンターでは、会員の皆様に広くご利用いただけるよう、資料の充実に努めています。

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総会

【会員向け】第32回総会資料の提案理由説明の訂正とお詫び

会員の皆様へ

 先般、宮沢賢治学会イーハトーブセンター第32回総会資料を会員の皆様に郵送させていただきましたが、「提案理由説明」の書類の一部に誤りがありましたので、下に訂正したものを掲載いたします。
 訂正箇所は次の四点で、下の訂正文では赤字で示しています。

 ご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。

議案第1号  提案理由説明
  2020年度事業報告及び収支決算の承認について

 議案第1号「2020年度事業報告及び収支決算の承認について」を御説明いたします。

 総会議案書の1ページをご覧願います。

 まず、2020年度事業報告についてその概要を御説明します。

 各事業につきましては、理事会や企画委員会、賞選考委員会、編集委員会において協議等を行い、各事業の企画・運営や宮沢賢治賞・イーハトーブ賞の選考、機関誌や会報の編集等を行っております。

 まず、1の定期大会の開催についてご説明いたします。定期大会プログラムのうち、リレー講演、イーハトーブサロン、参加者交流・懇親会、研究発表会の開催を断念いたしました。花巻市主催の第30回宮沢賢治賞・イーハトーブ賞贈呈式は2020年9月22日(火・祝)に開催され、同日に宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞贈呈式を開催いたしました。

 2の研究発表会・シンポジウム等の開催については、特定の研究課題をテーマとし、夏季休暇の時期にあわせて研究シンポジウム形式のセミナーを開催することとしております。「宮沢賢治とオノマトペ」をテーマに開催準備を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症対策のために2020年度の開催を断念いたしました。

 総会議案書の2ページに移ります。

 3の研修会・講座等の開催については、宮沢賢治の人と作品の普及を目的としています。

 セミナーは、春季セミナー「心象スケッチ余聞―「或る」「心理的な」「仕事の」「支度」―」をテーマに開催準備を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症対策のために2020年度の開催を断念いたしました。

 地方セミナーの開催については、2017年度以来となる大阪でのセミナーを予定しておりましたが、開催することが出来ませんでした。

 4の機関誌の発行については、『宮沢賢治研究 Annual』第30号を発行したほか、会報を2回、イーハトーブセンターだよりを2回発行しました。

 5のホームページの運営については、FacebookやTwitterも利用し、事業案内や業務報告などの更新を行っております。なお、2021年9月にはホームページのリニューアルを予定しております。

 6の資料及び情報の収集並びに提供については、宮沢賢治に関する図書や各種の情報を収集し、分類整理、保存するとともに、宮沢賢治ビブリオグラフィーを作成し、機関誌に掲載しております。また、会員からの資料照会等のレファレンスに対応するとともに、各地で行われる賢治イベント情報を、会報等を通じて会員に提供しております。

 議案書の3ページに移ります。

 7の企画展示・舞台発表の募集・開催については、企画展として「宮沢賢治の花巻レストラン」の開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症のまん延、宮沢賢治イーハトーブ館の閉館のため、断念いたしました。その間を含め、昨年度から引き続き「宮沢賢治・西域地誌 ―中央アジアのイーハトーブ―へのお誘い」を開催しました。その後は会員からの応募企画に加え、「イーハトーブ花巻・賢治さんの世界を描く絵画展」と題し、市内小中高生から花巻市賢治まちづくり課主催のアートストリート事業へ応募のあった絵画作品と、花巻小学校、南城小学校の児童が取り組んだ賢治作品を題材とした絵画や版画を展示いたしました。

 議案書4ページに移ります。

 8の宮沢賢治賞・イーハトーブ賞の選考については、花巻市からの諮問に基づき賞選考委員会において第30回の賞の選考を行い、理事会の決定を経て、学会から市に答申したところです。受賞者については、資料をご覧いただくこととして、説明を省略させていただきます。

 9の学会功労賞の選考については、半世紀以上にわたり、識者による宮沢賢治関連の講演、パフォーマンス、上映、朗読等を学校行事として開催し、地域に根差した賢治学習活動を継続してきた功績に対して、「岩手県立花巻農業高等学校「賢治先生を偲ぶ会」」と約18年にわたり花巻市民ボランティア団体として「賢治の里」宮沢賢治の歌をうたい、その普及に努めた、「賢治の里で賢治を歌う会」へ、第5回功労賞に選考いたしました。

 5ページをご覧願います。

 次に、2020年度宮沢賢治学会イーハトーブセンター一般会計収支決算書についてご説明いたします。

 収入の部ですが、会費につきましては、決算額3,771,000円であり、予算額3,902,000円に対し131,000円の減です。センターだよりに会費納入のお願いを掲載し、未納の方にはセンターだよりや会報を送付する際に納付書を同封するなどにより、会員の継続と会費の納入確保に努めたところです。
 会員の拡大については理事会における協議事項でもあり、各委員会において様々な案が出されております。特に、若い世代への働きかけが急務であると考え、編集委員会を中心に新たな企画を予定しております。今後展開される学会活動をとおして魅力的なコンテンツに触れていただき、会員の拡大につながるよう、理事会において協議を継続し、決定した案については随時実行して参ります。
 12ページに会員数状況調を掲載しておりますが、残念ながら減少傾向は続いています。先にご説明いたしましたとおり、会員の拡大に努めて参ります。

 次に、補助金は花巻市からの補助金です。

 委託料は、企画展の開催にかかる花巻市からの委託料です。

 事業収入は、会報や機関誌売上等です。

 雑収入は、預金利息や資料コピー料等です。

 繰越金は、前年度からの繰越金です。

 収入額の合計は10,448,205円となり、予算額に対し7,576,877円の減となっております。

 次に支出の部についてご説明いたします。

 総務費のうち総会費は、総会開催に係る議案書印刷費、役員旅費、研究発表等の経費です。

 理事会費は、理事会開催に係る旅費、会議費等です。

 委員会費は、企画委員会開催に係る旅費、会議費等です。

 事務費は、通信費や事務用品等の費用です。

 事務局人件費は、職員1名分の人件費です。

 事業費のうち研究費は、夏季セミナーの開催経費として計上したものです。

 普及費は、春季セミナーや企画展、地方セミナーの開催に係る経費です。

 機関誌発行費は、機関誌や会報の編集会議の旅費、会議費、機関誌や会報、センターだより等の印刷費、通信費です。

 ホームページ運営費は、サーバー使用料です。

 資料費は、図書資料購入費用です。

 賞選考費は、宮沢賢治賞・イーハトーブ賞選考に係る経費です。

 支出額の合計は9,786,698円となり、予算額に対し8,238,384円の減となっております。
 収入決算額から支出決算額を差し引いた残額661,507円は次年度に繰越ししようとするものです。

 なお、議案書にはありませんが、特別会計決算書については、入館者への受付・案内業務や喫茶、賢治関係図書等の物品販売等を行っているものであり、職員2名に係る人件費も含まれますが、収支に会費が入っていないことから、理事会の専決事項とさせていただき、7月24日に開催した理事会において承認されたところです。

 以上で説明を終わりますが、御承認いただきますようよろしくお願いいたします。

議案第2号  提案理由説明
  2021年度事業計画及び収支予算の決定について

 議案第2号「2021年度事業計画及び収支予算の決定について」を御説明いたします。

 議案書の7ページをご覧願います。

 当学会規約第19条第2項には、学会の事業計画及び予算については、総会での予算決定までの執行は理事会の承認を得て行うこととしております。今年度の事業計画及び収支予算については、本年3月に開催した理事会において承認され、執行しているものです。

 まず、2021年度事業計画についてその概要を御説明いたします。
 
 1の定期大会の開催については、例年9月22日・23日の両日に花巻市にて開催されておりました。今年も昨年同様、新型コロナウイルス感染症まん延防止の対策として、今回のお知らせ期日に書面での開催となりました。

 2の研究発表会・シンポジウム等の開催については、まず研究発表会の開催ですが、今年度はオンラインでの開催を予定しております。HPにて参加方法をご案内してございますので、よろしくご参加ください。
 夏季セミナーの開催については、「賢治とオノマトペ」と題して、8月7日開催いたしました。宮沢賢治イーハトーブ館と講演者をオンラインで繋ぎ、その様子をYouTubeにて配信いたしました。当会としては初めての試みでしたが、講演者をはじめ会員の皆様にも好評でした。今後もオンラインを積極的に活用し、遠方の会員さんにもご参加いただける工夫をしていく所存です。

 8ページをご覧願います。

 3の研修会・講座等の開催・地方セミナーの開催についてです。新型コロナウイルス感染症の状況を見定めながら、「釜石・宮古方面ツアー」の実施に向け準備を進めております。
 地方セミナーとして、今回はZoomを利用し、「宮沢賢治で卒論・修論書いてみる?」をオンライン開催いたします。講師は当会編集委員と前編集委員が務めます。対象は全国の学生のうち、宮沢賢治や賢治作品などをテーマとした卒業論文あるいは修士論文を考えている学生です。若い世代の会員を増やす目的もあります。
 オンラインによる指導イベントの今後の展開として、現役の小中高の先生方を対象とした教材研究セミナーなどの案も出されております。

 4の機関誌の発行については、『宮沢賢治研究 Annual』や『会報』、「イーハトーブセンターだより」の発行であります。

 5のホームページの運営について説明いたします。
 理事会では、これまであった電子メディア委員会による作業の後を受け継ぐものとして、2018年に理事外委員を含めたHP委員会を組織し、ホームページの更新作業に取り組んでまいりました。HP委員会は2020年から新たな体制となり、委員の尽力のもと、近日中に新ホームページを公開する予定です。会員の皆さまへの情報発信をより一層充実させて参る所存です。

 6の資料及び情報の収集並びに提供については、宮沢賢治に関する図書や各種の情報を収集し、分類整理、保存するとともに、宮沢賢治ビブリオグラフィーを作成し、機関誌に掲載するとともに、各種情報を会報等を通じて会員に提供してまいります。

 10ページをご覧願います。

 7の会員間の情報交流、研究活動の協力については、企画展示として議案書に記載のとおり開催しております。
 「3・11東日本大震災の記憶・陸前高田」は、東日本大震災10周年特別企画として開催いたしました。陸前高田市出身で語りべ活動をされている釘子明氏監修により写真展示を行い、期間中に講演会「3・11東日本大震災の記憶から学ぶ防災について・陸前高田編」を開催いたしました。
 8月7日からは、同日開催の夏季セミナーに合わせて企画展示「宮沢賢治とオノマトペ」を開催中です。ご講演頂いた4名の発表資料をもとにしたパネル展示と、関連する賢治作品の絵本を展示しております。

 8の宮沢賢治賞・イーハトーブ賞の選考は、花巻市からの諮問に基づき選考し、花巻市に答申したものです。あわせて、宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞を選考いたしました。
 宮沢賢治学会イーハトーブセンターでは宮沢賢治賞に信時哲郎様、イーハトーブ賞に毛利衛様、イーハトーブ賞奨励賞にものがたりグループ☆ポランの会様を選考し、花巻市へ答申いたしました。
 宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞には、佐々木孝夫様を選考いたしました。
 例年9月22日に開催している宮沢賢治賞・イーハトーブ賞贈呈式は、花巻市の都合により11月21日(日)に延期し開催する予定ですが、詳細については未定となっております。決定次第、当会ホームページ等においてもお知らせいたします
 第6回宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の贈呈式は、従来通り宮沢賢治賞・イーハトーブ賞贈呈式と同日に開催する予定です。

 次に、2020年度宮沢賢治学会イーハトーブセンター一般会計収支予算書についてご説明いたします。

 11ページをご覧ください。

 まず、収入の部ですが、会費につきましては、前年度より248,500円減の3,653,500円を計上しております。

 補助金12,010,000円は、花巻市からの補助金であります。

 委託料の1,100,000円は、企画展の企画・立案を学会が行ってきていることから、花巻市からの企画展業務委託料として計上したものであります。そのほか、事業収入や繰越金を計上し、収入額の合計を17,712,000円としたものです。

 次に支出の部ですが、総務費として総会費、理事会費、委員会費、事務費、事務局人件費を、事業費として研究費、普及費、機関誌発行費、賞選考費等を、事業計画やこれまでの支出実績等を勘案して計上し、合計17,712,000円を計上したものです。

 以上で説明を終わりますが、御決定いただきますようよろしくお願いいたします。

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総会

【会員向け】宮沢賢治学会イーハトーブセンター第32回総会は、文書協議とします

会員の皆様へ

 2021年度の宮沢賢治学会イーハトーブセンター第32回総会は、新型コロナウイルスの流行状況に鑑み、文書協議にて開催することとなりました。
 会員の皆様には、総会資料を郵送いたしましたので、議案への賛否やご意見の回答を、よろしくお願い申し上げます。
 郵送による回答は、9月30日の消印まで有効です。メール・FAX・ウェブフォームによる回答の締め切りは、9月30日の24時ですので、これまでにお願いいたします。

 ウェブフォームによる回答を選択される方は、下の「総会ウェブ回答ボタン」を押していただくと、回答用のフォームに移行しますので、必要事項を入力して、送信して下さい。(お一人の会員が、別の方法で重複して回答されないよう、ご注意をお願い申し上げます。)

総会ウェブ回答ボタン


 以下に、岡村民夫代表理事の総会挨拶を、掲載いたします。

宮沢賢治学会イーハトーブセンター第32回総会 代表理事挨拶

岡村 民夫

 みなさまにおかれましては、新型コロナウイルス感染症の問題に収束の兆しがなく、落ち着かない毎日をお過ごしのことと存じます。

 昨年度と同様、コロナ禍の状況にあって宮沢賢治学会イーハトーブセンターの総会を開催することができず、文書協議のかたちをとらざるを得なくなりましたが、時期を通常開催にほぼ合わせることができました。ご理解いただければ幸いでございます。

 委員会と理事会に関しましては、オンライン・システムを導入し、本年度は、概して対面会議によっていた時期以上に議論を密にすることができております。またホームページ委員会での度重なる検討を通し、宮沢賢治学会およびイーハトーブ館のホームページを刷新することができました。お気づきの点がございましたら、学会事務局までご意見をお寄せください。

 事業計画に関しましては、大きな変化として、ようやく今年度からオンライン配信によるセミナーを実施することができました。今後、セミナー・研究発表会等もオンラインでの実施を進めていく計画です。

 宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞の贈呈式を通常の日取りで開催できませんことは残念でありますが、コロナ禍の現状と市主催による宮沢賢治賞・イーハトーブ賞贈呈式の延期に合わせた措置としてご理解ください。

 特別会計の大幅収入減を補填する措置として、事務局および理事会で幾度も議論を重ねた末、過日お願い致しましたご寄付に関しまして、大変なご協力をいただきましたことを深く感謝致します。けれども一旦減少方向に向かいました感染者数が、この夏、爆発的に増加し、イーハトーブ館が再び休館せざるを得なくなりました。誠に心苦しいことですが、引き続きご寄付について通知することと判断いたしました。これはまったく任意のものでございますので、ご無理のない範囲でお受け止めくださるようお願い致します。

 最後になりましたが、みなさまのご健康、また、一日も早くみなさまと花巻市で再会できますことを祈念し、ご挨拶とさせていただきます。

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お知らせ

9月25日(土)より、宮沢賢治イーハトーブ館を再開します

 新型コロナウイルスに関する「岩手県緊急事態宣言」が9月16日に解除されたことを受けて、8月14日から休館しておりました宮沢賢治イーハトーブ館は、9月25日(土)より開館いたします。
 感染対策には十分ご注意の上、またぜひ当館にお越し下さい。お待ち申し上げています。

 なお、引き続き感染予防のため、ご利用に当たっては下記の条件をお守りいただくよう、お願いいたします。

利用条件
  • 発熱や風邪の症状がある方の入場不可
  • マスクの着用、手指消毒を実施
  • 検温を行い37.5度以上の発熱者は入場制限
  • 入館者(代表)は住所・氏名・連絡先・入館人数を記入
  • 混雑状況によっては、入場人数を制限し、順路により距離を開けた観覧をお願いする場合があります

注)今後の感染状況により、変更することがあります。

(参考)9月25日から「レベル3」として開館する花巻市の施設

博物館、総合文化財センター、歴史民俗資料館、郷土文化保存伝承館、農業伝承館、宮沢賢治記念館、宮沢賢治イー ハトーブ館、花巻新渡戸記念館、高村光太郎記念館、萬鉄五郎記念美術館、早池峰と賢治の展示館、宮沢賢治童話村(ライトアップも25日以降の土日に実施)

 

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お知らせ

ウェブサイトをリニューアルしました

 このたび、当センターのウェブサイトを一新しました。

 新たなURLは、

https://www.kenji.gr.jp/ で、従来のURLの「http」が、「https」に変わっています。旧URLからも転送されるように設定していますが、ブックマークをしていただいている方は、新URLに更新しておいて下さい。

新サイトの特徴

 今回の新しいサイトには、次のような特徴があります。

  1. スマートフォン表示対応
    • 端末の画面幅に応じて自動的にレイアウトが変更されるレスポンシブデザインを採用することにより、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど様々な大きさの端末で、見やすい表示を実現しています。
  2. SSL認証への対応(https化)
    • 通信の暗号化により、閲覧者の個人情報が保護されます。
  3. 簡便でわかりゃすいメニュー構成
    • メインメニューは、「Home」「入会案内/会の紹介」「活動内容」「アーカイヴ」「宮沢賢治イーハトーブ館」「お問合せ」という6項目に整理し、各項目にマウスポインタを置くと、ドロップダウンでサブメニューが表示されます。
  4. 視覚に障害のある方にもやさしい表示
    • ヘッダー部分に、文字サイズや背景色の変更ボタンを搭載しました。
  5. 広報機能の充実
    • 当センターのイベントや告知事項を、トップページのスライドショーと新着情報欄に、わかりやすく表示します。新着情報の見出しは、詳しい広報記事にリンクしています。
  6. 資料集積機能の充実
新サイトこぼれ話
ヘッダーロゴについて

 各ページ上端のヘッダーにあるロゴマークの、賢治のシルエットを囲んでいるアーチ状の輪郭は、『春と修羅』初版本の、函の表面の図案から引用しています。

 ロゴマークの「宮沢賢治学会イーハトーブセンター」「宮沢賢治イーハトーブ館」の文字は、花巻市桜の賢治詩碑に高村光太郎が揮毫した文字を、翻案したものです。

トップページ「ポラーノの広場」について

 トップページに掲載している、賢治晩年の作品「ポラーノの広場」の一節は、当センター『会報』創刊号の「代表理事あいさつ」において、入沢康夫初代代表理事が、その精神を托す言葉として引用したものです。
 またそれに続く文章の、《広場》《情報センター》の語も、当センター創設時の「願い」を表す言葉として、「設立趣意書」に記されているものです。

 宮沢賢治学会イーハトーブセンター創立の思いを新たにするために、ここに再び掲げました。